衛生的な手洗いは、食品衛生の基本です。従業員への食品衛生教育においても、衛生的な手洗いの意義や手順は、必須の教育内容といえます。そこで今回は、衛生的な手洗いの定義や手順などの基本的な事項の確認と共に、従業員が現場で実施を徹底するための効果的な教育手法をご紹介します。

手洗いの種類

日頃何気なく行う手洗い。実は手洗いにもいくつかの種類があるのはご存じですか?

日常的手洗い

普通に日常生活の中で行う手洗いです。

衛生的手洗い

目に見える汚れだけでなく、最近や微生物を除去するための手洗いです。
主に医療機関や食品関係で行われます。

手術時手洗い

手術時手洗いは、手術を行うスタッフが、専用の方法と薬剤を使って行う手洗いです。
手術では体の内部に手を入れる為、もし手術用のゴム手袋が破れても、菌が体に入らないよう
より厳格な基準に合わせて行われる手洗い方法です。

今回は、食品に関わる施設で最も取り入れられている「衛生的手洗い」について解説していきます。

衛生的な手洗いとは

食品衛生において、手洗いはとても重要です。「食品衛生は、手洗いに始まって、手洗いに終わる」と言われるように、食中毒の防止は手洗いが第一となります。

食中毒予防の三原則は「つけない、増やさない、やっつける」ですが、一つ目の「つけない」ことが最も重要であり、食中毒予防の基本となります。食中毒の原因となる病原微生物の汚染ルートの一つは人の手を介することにあります。

人の手は、汚染したもの、清潔なものあらゆるものを扱う万能な道具です。さまざまなものに触れることで、手に微生物が付着します。汚染物から病原微生物が付着し、その手で他の物を汚染してしまうなど、知らぬ間に食中毒を起す病原微生物の運び屋にもなるのです。

なので、食品を扱うすべての方は手に付いた微生物を、手洗いによって洗い落とし、消毒をしないといけません。

●衛生的な手洗いとは

食品を取り扱う事業者の施設では、ただの手洗いではなく「衛生的な手洗い」が必要です。衛生的な手洗いとは、主に外から付着した病原微生物を物理的に洗い流し、消毒をするための手洗い方法です。基本的には石鹸で良く泡立てて汚れを落とし、流水ですすいだあと(2回繰り返す場合もあります)、乾燥させ、微生物をアルコール消毒液により除菌します。

手洗い「発明」の歴史

今では感染症予防や衛生管理の基本ともいえる手洗いですが、衛生状態を保つための手洗いはいつ、どこで「発明」されたかご存じでしょうか。
実は、こうした手洗いが発明されたのは1847年。まだ200年も経っていません。

手洗いを発明したのはウィーンのゼンメルワイス博士。当時彼の働く病院では出産時の発熱で死亡する妊婦が10%近くもいました。
しかし、別の病院では妊婦の死亡率がより低いことに気づいたゼンメルワイス博士は、自分の医院とその医院の違いを探し続け、ついに「手についた微粒子」つまり細菌や微生物が原因であると突き止めたのです。
そして、ゼンメルワイス博士は手についた微粒子を落とす方法として、塩素による手洗いと消毒を提唱。その後数十年かけて手洗いが各感染症に対して予防効果があると立証され、さまざまな手洗い方法が発明されるに至りました。

衛生的手洗いが必要な職業

このように「発明」された手洗いは、様々な現場で実施されています。
主に使用されるのは、次のような施設・職業です。

●医療機関/医療従事者、福祉施設

院内感染や医療関連感染を予防するために行われます。病原菌によって皮膚のどの階層にいるか、
どの薬剤に耐性があるかが異なるため、処置や手についたと疑われる病原菌によって
どの方法で手洗いを行うかが細かく分類されています。

●食品取扱施設(工場・給食施設・飲食店など)

食中毒予防の三原則「つけない・増やさない・やっつける」のうち、衛生的手洗いは
「つけない」(病原性微生物による食品汚染) のために行われます。
外から入ってきたとき、髪の毛や顔を触った後、トイレに行った後、食中毒の原因となる病原性微生物に汚染されている可能性の高い原材料(生肉や生魚など)を扱った後、生ごみなどの汚染物質に触れた後、加熱済み食品(RTE食品)を扱う前は必ず衛生的手洗いを行わないといけません。

衛生的な手洗いの手順

衛生的手洗いの手順と、行うタイミングを確認していきましょう。

●衛生的な手洗いの手順

手を洗う前に、爪を短く切りそろえ、腕時計や指輪を外し、マニキュアを取ります。また、手指に傷がないか等を確認し、傷がある場合は原則として調理作業に従事しないのが望ましいとされていますが、現場のルールに従ってください。

1.流水で手を洗う
2.洗浄剤を手に取りよく泡立てる
3.手のひら、指の腹面を洗う
4.手の甲、指の背を洗う
5.指の間(側面)、股(付け根)を洗う
6.親指・拇指球(親指の付け根のふくらみ)を洗う
7.指先を洗う
8.手首を洗う
9.洗浄剤を十分な流水でよく洗い流す
10.手を拭き乾燥させる(タオル等の共用はしないこと)
11.アルコールによる消毒(爪下・爪周辺に直接かけた後、手指全体によく擦り込む)

出典:公益社団法人日本食品衛生協会「基本の手洗い手順」
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000076156.pdf

2~9までを繰り返す「2回洗い」が効果的であるとされています。

衛生的な手洗いの手順

衛生的な手洗いの手順

●衛生的な手洗いを行うタイミング

衛生的な手洗いを行うのは、主に次のタイミングが適切といわれています。

・トイレの後
・調理場に入る前
・微生物の汚染源となるおそれのある食品に触れた後
・以後に加熱工程のない食品に触れる前
・盛り付け作業の前
・廃棄物を処理した後
・汚染された器具機材を扱った後
・いけすや観賞用の水槽を扱った後
・盲導犬等を含む動物に触れた後
など

この衛生的な手洗いの方法や適切なタイミングについて、すべての従業員に実施徹底させることはむずかしい現状があります。そのため、食品を取り扱う現場教育において、教育や周知について力が注がれています。

ラキールの動画による食品衛生教育で「衛生的な手洗い」の実施徹底

衛生的な手洗いは、食中毒を予防するために重要な基本事項です。実施徹底のためには、より効果的な教育手法が求められます。

衛生的な手洗いを含む各種認証の要求事項に沿った衛生管理の教育に活用できる効果的な教育手法として、ラキールの食品衛生教育動画サービス「LaKeel Online Media Service(以下、LOM)」がおすすめです。

●LOMとは

LOMは、理論に裏付けされた学習モデルをもとに制作された、わかりやすいアニメーション動画を用いて従業員教育を行うことができるサービスです。

LOMは、衛生的な手洗いの実施徹底のための従業員教育にも最適なツールです。
衛生的な手洗いも含めた食品安全衛生の従業員教育のポイントは“なぜそれをしないといけないのか?”“なにが問題なのか?”等の、なぜ?なに?を伝えるところにあります。そうすることで従業員が教育を受けた際に、確実に重要なポイントを理解し、自分ごと化して自ら実践するようになる確率が上がります。しかし、テキスト配布や呼びかけだけの教育では、学習意欲のない従業員に対しては効果が薄く、正しく理解してもらうことすらむずかしいものです。

LOMでは、従業員に「わかってもらえる」架け橋として教育学ARCSモデル、映像理論、ITソリューションを融合させたTPACKモデルを用いた効果的な教育手法を採用しており、学ぶ意欲のない従業員もアニメーション動画であれば取り組みやすく、直感的な理解を促し、インパクトを残すこともできます。また反復性もあるため、知識定着と行動変容の実現を促し、教育効果が得られやすいという特長があります。

モバイル機器の使用もできるため、従業員はいつでもどこでも学びやすいのも特長であり、多言語対応も可能であるため、外国人従業員への教育にも利用できます。

まとめ

食中毒は、食品を取り扱うすべての現場にとって非常に重大なリスクです。その基本的な予防策として重要な衛生的な手洗いは、各従業員が自ら意識的に実施徹底を行うことが欠かせません。
従業員教育を効果的に実施するための手法として、食品衛生教育動画サービス「LaKeel Online Media Service」の活用がおすすめです。

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